濡れ性のレーザ表面改質と応用
(担当:青野祐子)
石英表面の官能基をレーザで制御することで,局所的に濡れ性の違いを創出する手法を提案しています.この手法は,基板表面への物理的なダメージや光学的な変質がほとんどないこと,レーザを走査することで空間的選択性・自由度が高いことなどのメリットがあります.現在は,この改質技術を新しいタイプの流路デバイスや造形技術へと展開する研究を行っています.
液滴配列技術
濡れ性を局所的に改質することで,液滴の存在領域を規定し,一括で所望の形状に配列することが可能になりました.ナノ粒子の配列や表面マイクロセルとしての利用,付加的な造形技術への展開が期待できます.
ディップコーティング法により石英表面に一括で配列される液滴(グリセリン水溶液)
内部配列/表面流路形成
改質した石英2枚の間に液滴を流すと,選択的に改質部だけを液が流れていきます.これはプリンタブルな流路形成や,硬化性インクを流すことで内部加工技術へ展開が可能です.
石英二面間をレーザで描画したとおりに流れる液体